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Saturday 2 July 2005

バルテュスとの対話コスタンツォ コスタンティーニ (編集), Costanzo Costantini


バルテュスは、自身を「宗教画家」であると言います。
「人がわたしの絵のなかに見出すエロティシズムは、それを見る人間の目、その精神、あるいはその想像力のなかにあるのです。聖パウロは言っています。淫ら さは見る者の目のなかにある、と」。彼の絵の少女を「淫らな天使」だというのは、その人自身が淫らだからです。(また、バルテュスは眠っている少女を描い たのは、モデルが動かないので描きやすかったからだと理解する人はめったにいない、とこぼします。)
このハンサムな画家が回想する著名な人物(サルトル、バタイユ、ジャコメッティ、カミュ、ブルトン、コクトー、ダリ、フェリーニ他、沢山)、彼らの 会話はとても愉快で軽快です。洗練された知識人であるバルテュスの、美や絵画に関する意見も、画家志望の青年にとっては参考になりそうです。